ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

セックス・酒・ギャンブル 裏社会と巨大産業

 

規制との闘い

規制との闘い

  • デルバート・ハント
Amazon

いやー面白かった。

こういうタイトルだけれども、取り扱っているのはアメリカの商品。裏社会、って書いてあるけれども、要するにこれらは全て人間の欲望を肯定する類の仕組みであって、それらがピューリタン的な抑圧とぶつかり合いせめぎ合ってきたのが合衆国の歴史なんだなーというのが大変よくわかる。でもって序盤で取り上げられるのは、今は当たり前に存在するバドワイザーだのコンドームだのなんだのなワケで……禁酒法の時代には大麻がむしろ普通に吸われてたとか、へーって感じよねえ。

それぞれがブランディングを行って大量生産のきっかけになったりと、産業の転換点を描いたものでもあり、そこら辺もとても良かった。冷凍車の発明とか、紙巻きタバコの機械化とか、「巨大産業」が生まれる瞬間には、なるほどこういう障害があるのか、という感じ。

序盤は序盤で大変スリリングだったんだけど、後半の展開もなかなか良いよねえ。バグジーとか馴染みの顔が出てくるのも良いけれども、やっぱり印象的だったのはステファニー・セントクレアのエピソード。ナンバーズ賭博でのし上がった女性がギャングと抗争してたとか、いやー、そんなの想像したこともなかったよ。映画にも出てくるみたいなんで、今度当たってみよう……