ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

週刊誌記者 近松門左衛門 最新現代語訳で読む「曽根崎心中」「女殺油地獄」

 

映画の「女殺油地獄」がなかなか面白くて、一回人形浄瑠璃ってどんなんかしら、と思って読み始めたんだけど、あーれー? 映画と話だいぶ違ってる?

「曽根崎心中」はもちろん教科書で名前を覚えたけれども、こんなにストレートな話なんだ。最初の名所巡りのくだりが長いしなかなか口上が面白いしで、むしろそっちの方が印象に残る。「女殺油地獄」も、ストーリーだけを取り上げると結構ビックリする短絡的なところのある話で、やっぱり油のシーンが舞台で演じられるからの面白さがあるんだろうなー、みたいなことは話を読んでいて思いました。

しかしまあ、現代語訳された話よりも、むしろ合間に入るコラムの話題の方が面白かったりするよなあ。特に歌舞伎と人形浄瑠璃の関係なんて全然知らないもんだから、脚本がスライドして演じられるという話を聞いてびっくり。人形浄瑠璃の演出なんて全然ピンとこないから、一回ちゃんと見ておくべき何だろうな。

江戸は今住んでいる地理感もあって、昔の話もそこそこ頭に入ってくるんだけれども、大阪を舞台にされるとなかなかピンとこない辺りもなかなか楽しい。まあ、そんな中に「近松門左衛門の供養碑が法性寺もある」みたいな話があると、「えっ、北斎だけじゃないの?」みたいな発見もあるので、油断はできないのだけれど。