ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター

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わっはっはっは。ジェームズ・キャメロンの実力と実績があるからこそできる映画だよね。余りに規格外なんで映画館で何度も笑ってしまう。

ストーリーの大筋はものすげーシンプルというか、「こういうつくりって嫌いな人はなかなかいないよね」というのをタップリ時間をかけてやっていて、うーん贅沢だなあと思う。無印アバターを見た記憶が遙か過去の彼方なんだけれども、向こうもそういうシンプルな話だっけ? 異文化に触れることをパラレルでやって、そこに親子の関係をキッチリ織り込むと、ひとつひとつの細部でこんなに見る方の興味を引っ張れるんだなあと感心させられる。もっとも、そこには追う者・追われる者の一時の平穏……というのがしっかり匂わされているからこそ成立しているわけだけれども。

それにしてもこんなにストレートなエンタメなのにジェームズ・キャメロン印なのがこれ以上なくわかるのも面白いよなー。ラストのサービス満点・お腹いっぱいのドンパチだけれども、クジラを油のためだけに捕っていた野蛮さを全力で腐すみたいに、どーせ壊すんだったらこのくらいキッチリエンタメの題材にしなきゃダメでしょ! って使い倒していたのがメチャクチャ印象的だった。集団戦→個人戦→救出作戦で舞台の状況・トーンを切り替えてあんなにハチャメチャに面白くさせちゃうんだからなあ。ワイヤーで復讐を劇的にデコレーションするのとか、「これぞ映画!」って感じだよね。他にも原住民とクジラ(っぽい動物の描き方)とか、海に関する思想の強さとか、メディテーション的な呼吸の重要性とか、監督の精神性が強く刻まれているようで大変興味深かったです。