ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

モガディシュ 脱出までの14日間

 

うーん、ちゃんとしている……ちゃんとしているなあ……予算をかけて、国にとって重要な出来事を、きちんとエンタメの要素を入れつつ映画にしている……そこで自分たちの現在に繋がるテーマを、割り切れない形で描写している……いやあ、羨ましい以外の言葉が出てこないわねえ。

韓国映画を見ると、貧乏描写がバッチリ効いていることが多かったり、プリミティブな演出がストレートにやってきて心打たれることがちょくちょくある印象なんだけれども、この映画では食事のシーンだよね。対立するふたつの組織の人間が、極限状態のなかで、食卓を共にすることで距離を縮めるところを、言葉を多く使わずとも表現する。ベタベタなのはわかるけれども、それでもやっぱり、喜ばしく思ってしまうよなあ。

序盤の展開はややたるいし、「この映画は一体どこに向かうんだろう?」ってスゲー不思議だったんだけれども、内乱が起きてからは一気にストーリーが加速して、南北の緊張もよいスパイスになっていて、なかなかよい作品でありました。内乱や戦争で現地の人間を避難させる、というのは、最近もちょくちょく聞くシチュエーションになってしまっているので、いやはや治安の維持は重要なんだなあと思いますわ。