いやー、すごいなー、おもしろいなー。
ユトランド半島を舞台とした映画って、なんか見たことあったかな? コペンハーゲンが舞台になってんのは見たことがあった気もするけれども、ちょっと記憶にない。そもそも半島のイメージがなかったので、うおーこれは! 不毛の地! ルター派! プロテスタント! ということで、もうそれだけで大変魅力的なわけですよ。カレイ! そうかー、カレイを食べるのかー。別に大した事件が起こるワケでもないけれども、なるほどなーこういう土地で信仰が重要な役割を果たすんだなー、みたいな感じ。
そしてまあなんと言ってもフランス料理だよなー。とにかく「掃除」「料理」みたいな生活にプリミティブな喜びをもたらす題材は見ていて気持ちが良いわけだけれども、いやー、まさかあんなキッチンで極上のフランス料理を調理する展開があるとは思わないじゃん。そしてそれを引き立てるためにウミガメが夢に出てくるとは思わないじゃん。あんなの爆笑だよ。
美味しいものを食べて笑顔になる人を見るのは心地良い、というのがめっちゃ強く伝わる映画で、それが彼女たちの信仰に抑圧された人生に彩りをもたらすわけだから、いやー本当に強い構造でありますね。フランスの文化はそういうものとして機能するんだなー、なるほどなー。