な……なんじゃこの映画は……なんかもうすごいことやってんなーって感じ。あ、あとトロルって北欧の妖精なんだね。ドラクエとかで名前は見たことあったけど、なるほどこっちの存在なのか。いや、トロルが出てくる映画とか全然想像していなかったから、だいぶ不意打ちを食らってしまった。そういう状況でわざわざ描いているから当然なのだろうけれども、「あーこれは確かにそういう妖精いてもおかしくないな」という気持ちになりますね。
なんか遺伝子の欠陥だの色々センセーショナルな言葉は並んでいたりしますが、基本的にはある種の寓話というか、社会の中できちんと居場所を見つけられない人間(特に性的な干渉において)の話であり、見ていてしんどいものがありますね……逆に言うと性が人生の充足を満たしており、人間社会で満たされる充足って言うのと対立しているわけで、いやあキツいなあと思います。
いやまあしかし己のアイデンティティを得た彼女は、自分が社会の中で生きてゆくことを選んだわけで、まあそれが結末としてしっくりくると言えば来るんですけれども……うーむー……。
それにしてもまあなんというか、人間の認知をハックされた気持ちになる映画ですね。どうしても顔に何らかの感情を読み取ろうとしてしまう、みたいな所があって、随分プリミティブな所を利用されてるなあと終始思いました。