ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

事実はなぜ人の意見を変えられないのか

 

いやー、読み終わってみると「そりゃまあそうだよねえ」ってことばかりが並んでいて、何にも印象に残らないのであった。いやまあ、そのくらい納得感のある議題と、説得力のある解説がずーっと並んでるってことだよね。進化の過程でこのような心の働きが有利に働いた、という解説は、検証は難しいかもしれないけれども、こうやって説明されるとスッと納得できるというか。これも感情に訴えかけられてるってことなのかしら。まさにコロンブスの卵って感じだよな……

発想の中で驚いたのは「ビックリするほど人気の票」の話。期待値と選択のギャップに注目することで、多数の人間から多数決じゃないかたちで正解を導き出すことができる……というのはなかなか面白い考え方だなーと思った。旧Twitterもアルゴリズムによって、集合知の中からなんとか価値ある情報を拾い出そうとしているけれども、たしかにこういう仕組みが可能なら、なんとか並んでもないのかもしれないなーとは思う。

まあ、それにしたって「人間にとって論理はいかに脆弱か」って本ではあるよなあ。「私は論理的な人間です」という自認を持ってる人でも、社会生活の中で、論理よりも感情や共感に影響を受けるのがむしろ当たり前……って話なんだし、ネットで見るあれやこれやの話は本当に「机上の空論」ってやつだよなあ。