ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

選挙の勝ち方教えます

 

選挙の勝ち方教えます [Blu-ray]

まあちゃんとしたポリティカル・フィクションだなあと思ったんだが、思ったんだがしかし、ちょっと安易に贖罪しすぎでは? という気もする。あそこでアメリカの選挙工作から降りたから罪が濯がれるだなんて、ある意味傲慢な態度というか、安易なカタルシスだよねえ。そんなラスト最初から見え見えだったんだから、今更そんな所に問題意識を向けられても……という気は正直する。その前の選挙戦がちゃんと強い敵を倒すエンターテインメントな構造になっていたから、なおさらもっとモヤモヤさせるラストにならないといかんのじゃないのかなあ。帰り道で襲撃受けて腕の一本もなくした方がまだ全然マシって感じである。

いやまあ、贖罪の話と言うよりも、むしろもっと彼女が抱える個人的な悩みの話、みたいなところにフォーカスできれば良かったんだろうけどねえ。でも、ラストで振り切ってデモに参加したら何かが変わるみたいな単純な悩みで良かったのかしら……だったらもっと、地元住民との距離とかをセンシティブに描くとか、やりようがあったんじゃないのかなあ。

いやまあ、エンターテインメントの部分は面白かったですよ。クライマックスに仕掛けたどんでん返しとか、いやはやホントに良くできていて笑っちゃいましたもん。まーしかし、そういうエンターテインメントが否定されるべき話なんだよなあ本来は……