ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アジャストメント

 

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いやー、絵に描いたようなダメ映画だなー。序盤のエピソードはかなーり良くできていたんだし、そのままマット・デイモン主演な選挙映画撮ってもらった方が全然よかったんじゃねーのとまで思ってしまう。

こういう理不尽ルール映画で脚本的に大事なことはいくつかあって、まずは「理不尽なルールに対しての説得力をどうやって持たせるか」なんだけど、時間経過させて無理やり納得させているようで全然視聴者が納得できないつくりはまあ不誠実だよね。疑問が頭の中に山盛りで、まあその疑問を軸にお話を構築することもできるし、ディックだからそういう作りもナシではないかなーと思うけど、だったらもうちょっとルックを工夫すべきじゃないでしょーか。マット・デイモンみたいな役者を真ん中に据えてるんだし、そこはちゃんと説明なりアクションの誤魔化しなりで丁寧に埋めるべきじゃないのかなあ。

でもうひとつ、最終的に「理不尽なルールがあることそのものをどのように処理するか」も大変重要なんだけど、「ルールを作った人間に気に入られたからOK」というこの作品のラストはまあエンタメとしてはナシだよね。これまで人間の自由意志を巡ってやってきた話は一体何だったのか……いやー、そこら辺のストーリー構造が本当に良くない。ってかホントにこれ、もっと頼りない主人公でアクションもない理不尽モノでやるべきじゃなかったのかなあ……

ビジュアル的に「扉を開けると別世界」をダウンタウンでやるのはそこそこに良く、長回しのグルグルカメラ含めて結構面白かったのでそこら辺はよいと思いました。