法廷映画としてはあまりにもワンサイドゲームで面白くないなあ。これが例えば実話に基づいた話とかだったらまた話が違ってくるかもしれないけど、なんかよくわからないスーパー新人がマット・デイモン力を発揮して大手保険会社をぎゃふんと言わせるとか、うーんちょっと話が都合良すぎって感じ。大きく流れが変わった元社員も「え? そんなさくっと決定的なのが出てきちゃって良いの?」って感じだし、反対尋問も「いやあんな程度の反論じゃむしろ逆効果でしょ印象覆んないでしょ」ってなる。っつーかそもそも相手が保険会社の大企業って時点で陪審員の心象は主人公側に有利にならざるを得ないからなー。社会の不正義に対して異議申し立てするのは分かるんだけれどもお、相手の不正義がザコ過ぎてどーもって感じ。
それじゃあ法廷以外の要素はどうかというと、どれもそこそこ面白そうな要素があるにもかかわらず、イマイチしっくり来ないんだよねえ。一番ヤバいのはヒロインが殺人の罪を被っちゃうところで、あそこで引き下がっちゃう主人公ってちょっとあり得なくない? というかそもそもああいうDV的なカップルにマット・デイモンがやってきただけで問題が解決ってのはクッソ甘い見込みだと思うんだけどなー。きっとアレ優しいデイモンに違和感を抱いて悪い男に引っかかりそうにしか思えないよあのヒロイン。くっそかわいいけど。