ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

鈴本演芸場 6月下席 夜の部

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『タイガー&ドラゴン』を見たばかりのこともあって、落語ちゃんとみたいんだよなーと思っていたら、友人からお誘いがあったので言ってきました。

友人は一之輔が目当てだったみたいで、あー確かにテレビにもキッチリ出てる人はすごいなあ、と思ったんだけど、いやしかしなんか「大山詣り」って題材が結構難しい感じはしたよね。登場人物が多いし、視点をどこに置けばいいのかも微妙にわかんない。それでもエピソードを魅力的に語るし、お経上げたところとかで視点が顛倒はする感じはすごかったんで、あーさすがだなあ、とは思ったけど。

他にも色々印象深い演目はあったけど、一番印象に残ったのは「粗忽の釘」かなあ。あれ、途中で妻との馴れ初めを再現するところ、主人公が「過去の話を演じる」テイになって、聞いてる隣の家の夫婦が観客と同じ立ち位置に立つ、というメタ構造になってるのがめちゃくちゃ面白かった。

っていうか、落語って落語家が役割を演じているというテイで語る話芸で、M1とかで「コント漫才」に感じる現実と語りの間のズレがポイントというか、現実と虚構が二重写しに鳴っているところがあるよね。前回のM1の感想で、「ようやくキャラクターが重要なのがわかるようになった」みたいなことを書いたと思うんだけれども、落語を見るとそういう視点が昔から意識されてたんだなー、というのがハッキリわかってめちゃくちゃ面白かったです。