ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展

bookwalker.jpうおおおお猛烈におもしれー。一部で話題になっていた本が、ブックウォーカーで無料配信されていたので、久々にブックウォーカーを立ち上げたよ。そこまでした価値は十分以上にあったなあ。

そもそも自分が電撃文庫の立ち上げ辺りでライトノベルを追っていた……というのもあるんだけれども、「なんで主婦の友社とか書いてあんの?」とかは全く良くわかんないわけで、その内実をこの視点で描かれたらそりゃまあノックアウトですよ。っていうか社史ってこんなに個人的な事まで書かれちゃうものなの? いやまあ、色々書かれていない部分もたくさんあるんだろうけれども。メディアワークス立ち上げの辺りの個人的なあれやこれやがどーしても滲み出ていて、もうそれだけでも読む価値あるよね……

それ以降とは結構テイストが違うように思うんだけれども、まあしかし冷静に考えるとこの本で大事なのは多分この時代の変革期に出版社がどうやって対応したか、というところだよねえ。そこをメディアミックスという切り口から語るのはあーたしかに納得感がめちゃくちゃあるなーと思うけど、様々なタイミングでライトノベルが突破口になっていると認識されているのはうーん、すごいなあ。角川にとっては歴史的に大きな意味があったわけだ……

ドワンゴとの合併とか所沢に移転とか、ハタから見てると「いやー角川大丈夫ですか?」と思うことばかりだったけれども、内部の視点からビジョンをここまで強く言われると、うーんなるほどこういう流れなのね、という納得感がめちゃくちゃある。いや、逆に言うと無理を通すためにビジョンが必要なわけで、その納得感を持たせる人間が企業のトップにいなきゃいかんのだろうなあ、という話ではあるんだけど。