ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ミッドナイトランナー

 

警官をここまでポジティブに描くことができるんだなーというのは、新鮮でもあり、羨ましくもあり、不安でもあり……まあ組織の負の側面も描かれていなくはないので、バランス感覚はちゃんとあると判断するべきなんだろうな。そして学校の教授が、正しい振る舞いの精神的な指針になるあたりは、まあ手放しに褒めていいと頃なんじゃないだろうかとは思う。とはいえ、もう一人の指針になる教官が、コネクションで横入りを許してしまうのは、文化の違いを強く感じてなかなか面白かったけれどもね。

それにしても、普通のオモシロエンターテインメントのはずなのに、韓国の現在の社会状況がクッキリ見えるのが大変興味深いよねえ。そもそも女性が「産む役割」を押しつけられているというのがストーリーの核なワケで、それを犯罪行為として否定する話ってのが象徴的だよなあ。そんな中で、男性が女性へどうやってアプローチするかというのが滑稽に描かれていたり、あと助けた女性が当然の如くふたりの元に商品的にやってきたり、そういう微妙な行き届かなさを含めて、社会規範との関係性を考えざるを得ないよなあ。しかしいずれにせよ、こうやって女性へどうやってアプローチするべきかというのが、ストレートにエンタメとして描かれるのは、悪いことじゃないよなあ。