まーその、今見るなんて意地が悪いよなーとか思いながら見始めて、いやでも今じゃなくてもさすがにこの内容のダメさはちょっと怒ってたんじゃないかとおもう。っていうかひでー。日本のエンタメが現場とか個人のドラマしか描かなくて、フィクションで現実社会ときちんと向き合うことを怠ったツケが、今の日本の状況にそのまま返ってきてるんじゃないかなーと強く思う。メルケルの演説を羨ましいと思うもんなー。ドイツ映画ってほんと歴史と向き合ってるもんなー。いやあ……
だいたいこういうレベルのアウトブレイクを単なる何物でもない医師の視点で描こうというその骨子に無理があるでしょ。山の中で突然追跡劇をしだしたときもビックリしたけれども、現場がアレだけ逼迫して医療崩壊してて当然の中で、突然海外旅行に行っちゃったときはビックリしたよ。お前何者だよ。いいからお前はお前の仕事をしろよ。エビデンスがない治療を最後の希望チックに自分に行っちゃうヒロインもマジでありえねーって感じ。
まーしかし、現場の人間があんなにクッセー怒鳴りあいをさせないと映画にならないっていうのが一番ヤバいよね。登場人物全てがオーバーリアクション。プロフェッショナリズムの大幅な欠如。こんなリアリティの欠片もない描き方しかできねーんだろーなー。
そして、このレベルでも全然出てこない政府がマジでヤバい。本当にヤバい。こういう状況の日本を描くのに総理大臣のリーダーシップを描かなくてもオッケーとかいう発想がちょっとすげー国だなー日本と思う。
やっぱさー、オレたちもう少し国とか政府とかに期待をするべきだと思います。そして期待が裏切られたならきちんと怒るべきだと思います。マジで。
