どう考えても現行犯逮捕できなかったのがマズいよね……なんであそこで自白を取れるなんて思っちゃったんだろ。長く追いかけてきた犯人を追い詰めることができて、舞い上がっていたのはわからんでもないけどさ。このドキュメンタリーは当然、彼が犯人というアングルで描かれているから、感情的にもそういう見方をしちゃうのは前提としてあるけれども、果たして裁判ではどのように印象が作られていったのか、その点もう少しハッキリと描かれると納得感が増したかなあ、とも思う。
しかしまあ、すげえ犯罪だよなあ。電話一本で他人を操る、って言うのは簡単だけど、まさかこういうことがリアルに起こりえるなんて想像もつかない。で、それが他人の人生に一生癒えないかもしれない傷を与え得る、ってのは本当にきつい。ってか、そういう影響を与えてしまっていたこと、きっと犯人の方も想像できてないよねコレ？
あとは散々触れられていたけれども、注意喚起があるだけでだいぶ防げた犯罪だよなあ。そういう交渉を警察側から持ちかけたりはしたのかしら？ あと、懲罰的な巨額の慰謝料ってのも、なかなか難しい問題なんだなあと思った。被害者が自分のトラウマと向き合って、必死に裁判の場に立ったところで、「金銭目当て」みたいな主張をされちゃうわけでしょ？ ホントにキツすぎるわ、それ。
