ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜

 

捨てる神あれば拾う神あり……って本編中でちょっとあったけれどもまさにソレだなあ。表現の自由がああだこうだ言ってるけど、この内容で圧力に屈してしまう出版社っていったい何なんだろう、とは思ってしまったぜ。文藝春秋、まじで素晴らしいと思います。

いや、本当に内容が丁寧って感じで、これでもし事実誤認なんかあればそれに対してきちんと表立って抗議しろよ、という話でしかないよなあ。本人も宗教二世、というのも大きいのだろうけれども、それぞれの個人に寄り添って話を聞いて、それをきちんとマンガの形に構成しているのがとても良い。様々な宗教で様々な立ち位置の人生があって、単純に善悪で割り切れるものでもない……というところまできちんと描いているよねえ。こういう仕事には本当に頭が下がるし、ノンフィクションをマンガで行うというのは大変なことだし、しかしこのリーダビリティは本当にマンガの強みだなあ、と思いましたよ。当事者の内面に引きつけた表現がこんなにスルスルと入ってくるのはすごいよなあ。

そんなにページ数も多くなく簡単に読めるので、まずは一読オススメって感じの本でした。