ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

バージニア・ウルフなんかこわくない

 

えーなになに? この映画? そりゃまあ名作ということでタイトルは色んなところで見聞きしてたけどさー、まさかこんな変な映画だとは想わなかったよ。だいぶ戯曲っぽくはあるよな……と思ったら、本当に戯曲が原作だったのね。まあそういうつくりの話だよなあ。

ミョーに思い出したのはこないだみたシド・ヴィシャスのドキュメンタリーで、こうやってお互いにお互いを傷つけることが生活の一部になっている人間関係は実際にあるのだろうなーと思うし、それをこの距離感で見せられるとまあキツいよね。これはわりと関係性がフィフティフィフティだけど、そうじゃない形もあるわけだろうし。フィクションによって、こういう普段語られることのない人間の関係性が語られるのは、やっぱり面白くはあるなあ。まあフィクションの観客だからこんなことを言えるわけで、巻き込まれた夫婦としちゃあたまったもんじゃないだろうけれどもね。大いに流れ弾をくらっているわけだし……

まーしかし、この虚と実が交錯して、しかしお互いの夫婦にとってそれぞれが価値があることである、というのはメタ視点で見ると映画と観客の関係でもあって、なるほどそれは確かに面白いつくりなのかもしれないなあ。