ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

甲野善紀身体操作術

 

とにかくなんなのこのBGM。まーその、画質がさすがにアレとか、ライティングが全然テキトーとか、色々文句はあるけれども、しかしこの時代に低予算でドキュメンタリーを撮るとこういう感じになるんだろうなあ、という感じはするので、それは百歩譲って良しとしても、あのピコピコBGMをなんで選曲するのか。マジで全く意味がわからん。もう少し、こう、あるじゃん? 普段当たり前だと思っている人間の動きに神秘が宿ってる、みたいな話なワケじゃん? なんであんな間抜けな感じの音楽をつけるわけ!?

というのが気になってなかなか入り込めない部分もあるんだけれども、それはそれとして、面白いドキュメンタリーではありました。もちろんテクニカルな部分で「なるほど……」というハウツー的な面白さもあるんだけれども、それよりなにより「達人」と呼ばれる人たちの思考の一端が覗けるところが素晴らしい。中国拳法とか古武術とかで、技の名前がいちいちかっこよくつけられていて、「こんな名前大袈裟じゃない?」とか思ったりもするんだけれども、あれって人間の身体の動きを言語で記述することが不可能だから、そのエッセンスをいかに感覚的に伝えるか……という視点で選ばれてんだなーと妙な納得があった。自分の肉体をどういう「感じ」で動かすかというのは、外部からその動きを教えるだけじゃだめなんだろうなあ。自分が主体的に動作のイメージを持つ必要があって、技の名前ってのはそのイメージを明確化するために必要なものなんだろうなあ。