ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

覗くモーテル

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そうそう、これこれ。ドキュメンタリーってのはこうでなきゃねえ。ドキュメンタリーが語りという虚構と欲望にに呑み込まれて破綻する(しかい最後にその破綻さえも物語が凌駕しようとする)というのが端的に示されたとても良い作品だと思う。恐らく書籍の内容は、彼のメモの内容をじっくりたっぷり描いてそうな感じはするんだけれども、それの周辺の状況だけでこんなに面白い物語が紡げちゃんだからなー。いやー、展開含めて、かなり神がかってるドキュメンタリーではあると思います。そりゃまあ地下室と地下室をジャンプカットで繋ぐみたいなことやっちゃうよね……いやあ、素晴らしい。

あとまあふつーに暮らしているとこういう記者と取材対象の緊張関係ってよくわからんわけで、こういうプライベートと違法行為が絡むところでその二者の関係性がバッチリ描かれているのは大変良かった。お互いに利害関係があり、原稿を直させないみたいな緊張関係もある中で、こういうノンフィクションが作られるんだなあ、という感慨。ニューヨーカーは裏取りに一応力を注ぐし、ニューヨークポストは疑義を投げかけるし、それを記者は記者の責任できちんと受け止める……メディアが機能するってのはこういうことだよなーと思う。

っていうかそもそも記者がトーク番組に出ているわけで、もうその時点で文化的な土壌が根本から違うわけではあるか……