ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

コンボイ

 

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  • クリス・クリストファーソン
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ペキンパーの映画ってあんまり肌に合わない率が多いんだけれども、これは楽しく見られたなあ。『激突!』みた直後だったんで最初はあまりにも既視感があって笑っちゃったけど。こっちの方が後だから、影響を受けてないはずはないよなあ。

トラック野郎の通信でストーリーを転がすってのは確かに大変面白い趣向で、警官がそれを傍受しつつ絡みつつ追いかけっこをする、という序盤はとても良い。店の中にも無線があることで面白シーンを作ったりするのは「お、さすが!」だし、無線のせいでセックスが中断されちゃうのもめっちゃおもしろい。

中盤以降の自然発生的なコンボイもおもしろいよなあ。本人達はまったくそういう効果を意図していないのに、行為が勝手に社会的なインパクトを持ってしまう……という状況が、大変うまく描けていると思います。まあその解消の仕方とかはさすがにどーかと思うけどね。暴走トラックに壊された町の建物はさすがに可哀想でしょ(笑)。最初から「一匹狼」「絶滅危惧種」と自己規定していたから、まあ建設的な答えが出るような話ではないのはわかってるけどね……

破壊シーンはやっぱりさすがだなあ。「激突!」でも、ラストで落下するトラックはよくもまああんなに美しくフレームの中に捉え続けられたもんだ……と感心したけれども、さすがペキンパーのスローモーションも負けてないですね。砂漠の崖に舞う砂をスローモーションで映すのは、やっぱり魅力的ですなあ。