ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

サム・ペキンパー 情熱と美学

 

実はペキンパーがそんなにピンとこなくて、作品も数作しか見てない。普通は「うーんもう少し作品を見てから当たった方が良かったのかしら」とか思いそうなところだが、今回ばかりは別にこのタイミングでも良かったよねーという気持ちが正直ある。だって普通映画の中のシーンを取り上げて「いかにこれが革新的な技法だったか?」っていうのやったりするじゃん? そういうの、「ワイルド・バンチ」のスローモーションの辺りで説明しただけで、後はもうズーッとサム・ペキンパーの無頼エピソードが並ぶ感じだもん。ドン・シーゲルのくだりとかもうちょっと聞きたいし、プロデューサー陣とどうやって戦ったのかをもうちょっと面白く見せられそうだし……なのに、話されるのがケンカを売ってさっさとトンズラこく話とかナイフ投げで舞台をボロボロにする話とか……うーん、確かに面白いは面白いんだけどさー。普通もうちょっと、「どうしてこのタイミングでこの作品を撮ったか」「それが社会にどのような影響を与えたか」とか踏み込んでストーリー作ってあげると思うんだけどなー。ずいぶん断片的。

あと映画監督のなかで、コカインで身を持ち崩した……みたいな話ってあんまり聞かないのでそこら辺はわりとうおーって感じ。表に出ないだけで本当はふつーにたくさんいたんだろうけどさあ。いやーでもやっぱアルコールは最悪のドラッグだよなーと思いましたわ。