うーん甘い……ダニエル・クレイヴの引退に当たって彼のパーソナルな部分を出さなければいけない、というのはまあわかるんだけれども、それにしたって甘すぎませんかね? 立て続けに過去作を見たのが悪かったのかな? なんかこう、今更一生懸命女性関係で彼の人生を意味づけようとしているけれども、そんなのくっそ乗り越えてる主人公じゃなかったの? みたいなイメージがある。まあ、それこそそこら辺がマジテーマになった過去作もあるわけだしねえ……
あとまあそういうヒューマンドラマみたいな立て付けにしようとした結果、全体的にもーどうしようもなく直球のモノローグが出てきて鼻白むところがあるよねえ……能面のラスボスも大して説得力がないのに、それにフリでも土下座する007は正直観てられなかったというか……死ぬに値するだけの状況をつくるために、「アーこれ無理ですね」「これ死にますね」みたいな状況を何とかつくったんだろうけれども、そのために毒を使ったりわざわざラスボスを無意味にあそこに残させたり、さすがにちょっと無理が出過ぎなのでは? と思う。
一方新007があんまり魅力的な活躍できなかったのもひどいなあと思う。っていうか三週間の訓練ちゃんのほうがよっぽど魅力的にかけてたよねえ。序盤からバリバリライバルっぽく描く割りには、最後もあんまり見せ場がなくて、大変もったいないなあと思いました。