ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

THE GUILTY/ギルティ

 

THE GUILTY/ギルティ(吹替版)

THE GUILTY/ギルティ(吹替版)

  • ヤコブ・セーダーグレン
Amazon

ヒッチコックの「裏窓」を思い出させる内容で、ストーリーはちゃんとしているなあと思う。「部屋に入るな」のくだり辺りはもう少しなんとかならなかったのかとは思うけれども、一応警察を頼らない辺りの理由付けとかもしてあって、うーんちゃんとしているなあ、と。ヒッチコックのあの映画は状況をきっちり準備しないと成立しないやり過ぎ感があったけれども、こっちは現代のテクノロジーを用いてよりリアルなところでドラマをつくることに成功しているよなー。

でもってこの話も「傍観者」や「システムの一部」だった主人公が、相手側に干渉することでドラマに積極的な変化がくわえられるわけで、それが「良いことをしたい」というこちら側の願望であるのがまあとても良い。システムの一部として行為することから一歩踏み出して、己の正義感に従った結果、解釈を誤って犯罪を誘発してしまう、というのはそりゃまあ確かにドラマになるよね。そのあたりのメカニズムを「電話」という断片的なテクノロジーと「警察」という強権的な立場で上手くコントロールしつつ、これだけの尺話を転がすのは素直に感心させられました。

まーあとは絵の力だよなあ……話はさておき、やっぱりおっさんの顔を延々眺めているだけだと流石にキツいというか……もう少しこう、なんか展開はできないものじゃろーか。いやまあコンセプトがこうなのはわかってるけどさー……