ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

映画に愛をこめて アメリカの夜

 

フランソワ・トリュフォーは「ヒッチコックにインタビューした人!」みたいな印象になってしまって良くない。ヌーヴェルヴァーグが良くわかんないのが悪いな……いや、アメリカン・ニューシネマはまあなんとか社会情勢がわかってどういう立ち位置なのか、みたいなのがわかってきたけどさ、フランスの状況はあんまり良くわかんないのよね……一体どうやって見れば良いのだろうか。

なんて思いながらも、この作品は映画についての映画であって、まあまあ面白く見れたのであった。銀幕のスターを通じて、虚実を揺さぶりつつ、役者の人間ドラマを描く……というのはなるほど納得、という感じ。映画の中にすぐさま現実の役者のせりふを入れ込む……というのを、映画として表現しちゃうんだから、なかなか凝ってますよねえ。

そこにセックス・浮気がズギューンとハマるのがまあフランス映画だよなー。しかし時代的にはドラッグとかヨーロッパでもブイブイ言わせてそうだけれども、そういう雰囲気は全然ないものなのね。ちょっと文化圏が違うのかしら。

あとまあ最初の群衆シーンからもわかるし、途中に様々名画へのリスペクトが埋め込まれていて、やっぱり映画が好きな人の撮る映画だなーという感じはする。メタ視点で皮肉りつつ、でも根っこにはポスターを盗む子供の視点があるんだろーなーと思いました。