まあ一応見ておくか……と思ったら想像と全然違ってビックリした。
いやまあマッドな医者の動機がよくわからん、というまでは全然問題ないと思う。人間にはよくわからん彼なりの理屈で神的な何かを感じてしまったんだろう。理不尽。それはまあこの作品を成立させるための前提だから、いいよ。
でも、そっから先の作意が全然よくわからんというか、「ムカデ人間になりました！ で、なにが起こるの！？」っていうのが一番面白いところじゃない。ところが、そっからの展開が全くないのが、本当にビックリした。マジで「口と肛門を直結すること」しか考えてなかったんだねこの企画。ふつーさ、こうなったから想像もできなかった不具合とかが起こってさあ大変！ ってなるじゃん。「移動ってどうするんだろう？」みたいな当たり前の疑問も出てくるじゃん。でも、例えば移動なんかもカット割りで何事もなかったかのように済ませちゃって、肝心の所で「１、２、１、２！」とか行進するのが山場になるのは、いやーほんとにビックリしちゃったよ。ってかあの地下までの移動、普段どうしてたの？ ほんと、わけわかんねーな……
うんこ食わされたら体調崩すだろうけどどうするんだろう……と思ったら本当に体調崩して死ぬという、腸を直列したことに対するアンサーも全くない展開で、マジでただのワンアイディアしかない映画なんだなーと思いました。いや、「なんで日本人が！？」って意味わかんなかったけれども、終わってみるとそういうビミョーなフックがあってむしろ助かったよ。
