ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

三十九夜

 

三十九夜(字幕版)

三十九夜(字幕版)

  • ロバート・ドーナット
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荒削りなヒッチコックだがまあヒッチコックの冴えはあるよなー。様々な所を移動してエピソードが数珠つなぎであってアクションもまあまあある、という意味では『北北西に進路を取れ』みたいな話ではあるが、しかしアレに比べると吸引力を感じないんだよなー。巻き込まれ方の主人公が行為する動機が弱いのかしら……? 秘密の国家機密とかいわれても、あんまりピンとこないもんなー。いやしかしそういうことを考えると、『北北西に進路を取れ』も「なんで主人公がこんなことしてるんだっけ?」っていうのがコロコロ変わってあんまり安定しなかった気がするので、そこら辺がサスペンスの巨匠としてのヒッチコックの成長、なのでありましょうけど。

ということで、全体的にはちょっと吸引力に欠ける感じはしたんだけれども、それでもまあしかし見所はたくさんだよね。ちょいとスクリューボールコメディチックなところもありつつも、全然それだけじゃないもんなあ。っていうかあの「お互いを嫌うふたりが手錠をかけられる」ってシチュはなにが一番最初なんだろう? とりあえず今自分が確認できている一番古いのはこれだけど……まあいかにも「映画」って装置だから、ヒッチコックが使うとなるほど納得。いやでも手錠かけさせた状態でなにやるかって問にストッキング下ろさせるで応えるヒッチコックは変態だなあ……

あ、あとフォース橋を見て「これ世界遺産の橋だ!!」と思い出せて良かったです。