フィンランドの映画か。最近なんか北欧系の作品によく当たるな。
引退前の老美術商が最後に一枚の絵に見入られて起きる金目当ての騒動なんだけれども、なんかそんなあからさまにキリスト教のモチーフを出すのかそれが救いになって良いのか、みたいな気持ちがあった。いやまあ俗世への執着から解き放たれたときに救いがもたらされるという構造はわかるんだが、しかしそんなわかりやすい構造でいいのか。イコンとかも、キリストモチーフの状態でまあわかりそうなもんだよなーとは思ったが。まあいいか。
いやまあしかし娘をアレだけ放置して孫へのヘルプも断った老人が金を借りに行くシーンとかちょっと見てらんないよなー。どうしても外見とか振る舞いとかでかわいそうないいお祖父さんを想像してしまうけれども、冷静に見るとどうしたってエゴ満載のいけ好かないジジイで、そこら辺をちゃんと描けているのは良いなあと思った。まあ年が離れて別の世界に住んででいる血縁関係のある人間が、障害がありつつもひとつの目的のために仲良くなっていく、というのはどうしたって嫌えないよなあ。
あとは爺さんが死ぬシーンは大変上手く撮れているなーと思いました。