ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

90年代サブカルの呪い

 

最近東京オリンピックの例の話題があって、その流れで読んでみたんだけれども、いやー、これ、すごくいいですね。ちょっと印象の部分も強くて客観的ではないんだけれども、しかし客観的じゃないからこそすくい上げられる感覚があって、めちゃくちゃ頷きながら読んでしまう。「こんなことするなんて人権感覚がおかしいんです」みたいな話をガンガンするし、「そりゃ人権への意識は変化するし、当時は今よりも全体のラインがゆるかったけど、これは当時の倫理観って当時から見てもおかしよ」みたいな生っぽい声がガンガン書かれているのはとても有り難い。そういう見えないラインって客観的に論証できるようなモンでもないからなーなかなか。

自分はこのタイミングでまだマトモに世の中のことがわかってなかったんで、あーそういえば本屋の隅っこにムックでこういう本があったなー、知り合いが読んでたなーくらいの印象しかないのだけれども、なるほどそういう流れがあったのねー、みたいなのは掴めて大変良かったです。しかしロフトって、なるほどそういう流れに大きく寄与していて、だから今ああいう場所が存在しているのかーというのも学びでした。

あとがきで言われているけれども、良俗に反する表現が好きで、自らも行うからこそ、こういったモラルに対する意識は強く持たなければならない、みたいな意識は本当に同意するしかないです。