ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

 

いやー、面白いんだけれどもそれ以前にこの頃の日本の状況を知らなすぎでしょ、というのがまず先に出てくる。オレこの時代だったらもしかしたらアメリカの状況の方が詳しいんじゃねえか。もしかしなくても多分きっとそうだと思うホントに。日本の思想みたいなのも全然触れてないし、天皇がどのように捉えられてきたのかみたいな所は、まあ普通に興味があるので、何があったのか一度全体を俯瞰するような本を見ておきたいなあ。

でまあ映画の方なんだけれども、作中でも触れられていたように、とにかく「討論が成立している」というのが印象的で、三島由紀夫という人物の懐の深さというか、巨大さが刻みつけられているのが印象的だなあ。頭も早くユーモアがあって度胸もあるとなれば、そりゃあまあ人々を引きつけたのは当然だろうな、という感じがする。

いろいろ論点はあるんだろうけれども、右も左もとにかく反米という立ち位置で一致していた、というのはなるほどなあと思った。ともかく空気感も含めてそういう基本的な図式自体があまりよくわかっていないので、そこら辺ちゃんと日本の歴史の流れを追いかけつつ拾いたいなあと思う。まーしかしそれにしても、その辺りの空気感を振り返って反省して歴史にするような材料が少なすぎよねえ。オリンピックから万博みたいな高度経済成長期の表の日本みたいな流れはなんとなーく触れているんだけれども、それにこの学生運動の流れの関わりとかが見えないと多分片手落ちだよなー……