シャマランのいつもの感じの映画であるな。
ラストでトラップのどんでん返しがあるわけだけれども、まあ正直どうでも良いよなあ。ってかそういう疑いがあるならどー考えてももう少しやりようがあるはずで、それなのにアレだけの人を巻き込んだ前半をやるとか、ちょっと意味がわかんねー。ってか、領収書が置いてあるなら、別に身分詐称で買ってるわけでもないだろうし、普通それで身元って判明するもんじゃないの? そこら辺は都合で良いと言えば良いんだけれども、どんでん返しにしているからにはそこの繋ぎはちゃんとして欲しかった気もするんだぜ。
という表面上のことはさておいて、ストーリーとしてはずいぶん主人公のキャラ造形に寄りかかった内容だよなあ、と思う。二重生活を送っていて、しかしそれが破綻のない人格の一部であることを、前半の子守パートが証明するって作り自体が面白い映画だよなあ。家族からしたら、主人公の存在そのものが幸福の罠でもあるわけで。
しかしまあ、後半でズルズル逃がすのはなんなんでしょうねアレ。この映画自体では、主人公の暴力的な側面をそこまで描いてなくて、それがあの展開を可能にしているようにも思う。なんかいろんな意味で、不思議なバランスの上に成り立っている映画だよなーと思いました。