ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

映画の奈落 完結編 北陸代理戦争事件

 

映画の奈落 完結編 北陸代理戦争事件 (講談社+α文庫)
 

面白いよーって聞いたので読んだ。面白い。

日本の映画ってハリウッドとかと違って「事実を元にしたフィクションって少なくね?」と思っていたんだけれども、そうかー東映の実録ヤクザものはまさにストレートに現実を元にした映画だなー。

笠原和夫の『映画はやくざなり』は遙か昔に読んでて内容はだいぶ忘れてるけど雰囲気は覚えていて、あーだからその後に映画の脚本を書くとこういう反骨心でやるんだなーというのは大変面白い。

でも高田宏治脚本の映画ってそんな見てないな……『極道の妻たち』の一作目はさすがに見てるけどね。かなり脚本分析のパートが多くて、思いのほか脚本家に寄り添ったないようだなーというのは正直わかった。けど脚本を読み慣れていないから果たしてドレだけどーなのかっつーのはわかってない。

しかし題材的にはめちゃくちゃ映画向きだよね。現実がフィクションを生み出して、フィクションが映画を追い越していくという展開はまあ激アツ。そこに経済ヤクザへの転換とかそういう時代背景をキッチリ描いてやれば、まあ普通にちゃんとした良い映画になるよなー。まあ題材が題材だからすぐには扱いづらいヤツだけれども……やっぱり現実にモデルがいる作品っていうのは作るのに覚悟がいるよなあ……