ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

 

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおもしれえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 猛烈に面白くて一気に読んでしまった。最高。っていうかマイケル・ルイスって『世紀の空売り』の人だし『マネーボール』も書いてたの!?(『マネーボール』は映画しか見てないけど) いやああああああ、すごすぎるでしょ……これからずっと追いかけますよこの人。

直接のきっかけは『ハミングバード・プロジェクト』を見て、その元ネタを書いたっぽい本があるって聞いたからなんだけれども、いや直接の原作かっていうとなんかチガウっぽくて「変なの」と思ったからなんだけれども、いやまあ確かに映画としては一直線に光ファイバーを引っ張る話に引かれちゃうのはわかるよ、わかる、わかるんだけれどもさあ……この本読んだときに、興味をそっちに引っ張られちゃうのは、うーんちょっとよーわからんなあと思いましたよ。

だってこの本は「自由競争」と「公正さ」に関わる普遍的な衝突を描いているわけでしょう? アメリカの象徴でもあるウォール街が自由競争によって公正さが損なわれかけているところに、価値観の異なるカナダ人が現れて公正な社会とはどうあるべきかを再興せざるを得ないところに行き着いちゃう話でしょう? そこに社会と上手く折り合えない、ウォール街の周辺人物が集まって、社会のデザインそのものを変える活動をしちゃうわけでしょう? それがゴールドマン・サックスとか動かしちゃうわけでしょ? それがフィクションとかじゃなくてノンフィクションで現実にあった話なワケでしょ? いやあああああああああああ、こんなの面白すぎるよ、本当に……

自由競争と公正さ、社会のシステムをデザインする人間の意志、みたいなのに興味がある自分にとっては、もうめちゃくちゃ面白い本でしたよ。今年のベスト。