ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

TENET

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まー嫌いじゃないですけど別に好きじゃないです。パズラーみたいなのにはそんなに興味がないので。むしろそこに何をのっけていくかという方を重視するタイプなので、マニアックでこういうのが好きな人もいるとは思うけどそんなに乗れないなーというのが正直なところ。

映画にとって逆回しというのが大変映像的にワンダーを生みうるプリミティブな仕組みであるはずなのに、そこがあまり上手く生かせていないっぽかったのも不満の原因かなー。逆回しで生きたのは銃と爆破と車の運転横転くらい? 順行逆光の戦闘は見所のはずなのに全然ビジュアル映えしてなかったからなー。結構ここの不満がデカいのではないかと思う。一番ピンときたのが飛行機突入シーンなのはやっぱり余り良くないと思う。

しかしこのとんでもねー与太話を、ストーリーに落とし込むときにどうやって制限をつけるか嘘をつくか、というところもまあ面白く見られるタイプであり、とにかくコンテナを使ったのには感心させられた。過去反転装置みたいな超都合のいい装置に深く触れなかったのもさすがだなーという感じ。とにかく混乱させないとこの話は成立しないよねー。

しかしなんだろうなー、黒人が主役で女性がサポートで男性の富豪から自由を取り戻そうとして、あとインド人とイギリスも出てきちゃったらそりゃまあ権利運動を想起しちゃうのは仕方ないよなあ。後ろで指示しているはずのCIAがまったく存在感を見せず、あたかも黒人が主体的に活動しているように見えるのもまあ変な構造だなーという感じ。資本の権化とかハイソサエティなものに、時間の逆行を用いて反抗する話でもあるもんなー。コンテナとベトナムとかも意味深すぎてなー。なんかもーちょいそこら辺は読み取りようがある気がする。