ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

エルヴィスとニクソン ~写真に隠された真実~

 

いやーこれめちゃくちゃ面白かったんだけれども、これって多分オレが最近ベトナム戦争のドキュメンタリー見てるからだよなー。普通このくらいの社会情勢バックグラウンド描写だと、全然理解できないはずだもん。

ケヴィン・スペイシーのニクソンはなんか色々乗っちゃってなんかとんでもないことになってますね。やっぱり役者本人の背景を完全に排除して作品に触れることなんてできないよなーという諦めさえある。いやー、ホントにいいんですよお芝居が。まー後ろにニクソンのリアルな文脈が乗っかってるのもあるんだろうけどさー。実際に会う手前のカラテの下りの話とかマジ最高。

一方それに対抗するプレスリーももうとてもよろしくて、マイケル・シャノンが本当に素晴らしく画面に映ってる。激しい芝居は何もしないのに、こんなに吸引力があるのって、いやマジですげーことだと思います。ニクソンには強烈なキャラクターがあるからなんとなくキャラがわかるけど、プレスリーってあんまり理解できていないというか、ドーナツ食っててアブダクションされた都心伝説があってあと『ミステリー・トレイン』くらいしかイメージがなかったんだけれども、いやーこれはすげーわ。もうオレの中でプレスリーが完全にマイケル・シャノンだもん。

映画の筋としては、まさにタイトル通りと言うか、二大巨人がぶつかるとどうなるの? っていうハラハラドキドキを見せるだけなんだけれども、その積み方が大変よろしかったので、大満足です。ホワイトハウスでのやり取りなんかもう抱腹絶倒。いやまあ、本当に背景知識持っててよかったなーって感じですはい。