あ、一瞬渡哲也かと思ったら違うのか。弟の方か。
OPからセルジオ・レオーネかって感じの口元アップ映像が行動経済成長期の社会情勢を細切れにガンガン流れていくのは大変よろしい。楽曲も気合いが漲ってて最高ですね。これが頭脳警察……!
しかしまあお兄ちゃんもそうだけど、弟も小物っぽい男を演じさせるとさすがだなあって感じがするなあ。女に暴力を振るって金をムシってバクチして酒を飲んで……なんだけれどもそれがいちいち全然格好良くないのが最高ですね。っていうか宮崎に飛んでから「おいおいこの鉄砲玉本当に自分の立場弁えてんの?」って不安になるくらいだもんなあ。で、実際全然弁えてないんだけど。
まともな死に場も与えられず、行き当たりばったりで警官に発砲しちゃう辺りとかもマジで最高ですね。で、そっからどうやって映画を閉じるの……? と思ったら、車のフレームを効果的に使った死に際の長回しで思わず見入らされてしまう。ナイスな芝居。
ところがアレで終わらせないのはちょっと笑っちゃったよ。まあああいうきれいな落とし方にするのはわからんでもないんだけどさー、さすがにあの血で観光バスに乗るのは無理でしょ。
あ、あと宮崎が新婚旅行で一大観光地になってた空気が見えたのも良かった。飛行機はまだプロペラだったのね……