ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

江戸東京の明治維新

 

江戸東京の明治維新 (岩波新書)

江戸東京の明治維新 (岩波新書)

 

あーしまった。個人的には都市の方に興味があるのだけれども、この本はどっちかというとソフトというか、身分制度なんかの方に焦点を当てて東京の明治維新を切り取った本だった……もちろん土地土地がどのように使われていて、それが明治維新でどのように変わったか、という話もなくもないけれど。似たような題材で『都市空間の明治維新』ってのがあるけれども、もしかしたらそっちの方が自分向きだったかもなあ……

というのは江戸の身分制度についてある程度知識があること前提みたいな書き方が結構されているからで、前半部分の飛ばし方は結構キツかった。江戸の身分制度、武家とか武士とかはどんな感じ? みたいなののイメージが掴めてなくて、うーんとなってしまう。

ただ後半は遊女とか市民の話が多かったりで、そっちの方はなるほどふんふんと読めた。まーちょっと個別の事例に寄りかかりすぎていて、そこから普遍性というか、その時代の転換の意味づけみたいなのはイマイチピンときてないのが本音だけど。

あ、でも床屋の話は面白かったです。御茶ノ水から浅草橋辺りの神田川沿いはまあまあ歩いたりもするので、脳内になんとなくイメージが湧くだけでまあやっぱり面白いよね。あと「岩本町・東神田ファミリーバザール」の存在が謎だなあとは前から思っていたんだけど、まさかその由来が急に来るとは思わなかった。こういう本との出会いがあると、印象に残って覚えちゃうよねえ。