ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ブラジル ―消えゆく民主主義―

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私的。すげー私的。こういうタイトルだからもう少し客観的にブラジルの現状を説明してくれるのかと思ったら、もうかなーり個人的で感情的な映画の綴り方で、ここまで感情的に描かれるとこの映画のこと全然信用できないなーと思う。そもそも知らない人にブラジルの現状を説明するスタイルでもないし、こんな扇情的に政治信条が違う人間を悪人然と編集されてしまうと、いやー全編眉唾だなーと思う。ましてこれ、両親の代から叩き込まれた政治信条がバックグラウンドがあるわけでしょう? その時代からのプライベートフィルムで私の見た政治にこんなタイトルをつけてしまうわけでしょ? するとやっぱり、視点はある種のバイアスがかかっていること前提で見ちゃうよなあ。

しかしこの、世界遺産ブラジリアに対する想いの深さがほとばしっているフィルムではありますね。建設中の空撮なんて珍しい画が挟まっていましたけど、国家の中心をアレだけの規模で計画してゼロから作って国の中心に据えると、建築の持つシンボリックな力が最大限に発揮されちゃいますね。しかし軍事政権にブラジルが支配されていたみたいな歴史はイマイチよく理解してなかったので、あーそうかーさらに複雑な意味合いが折り重なっちゃった都市なのねーという気持ちにはなる。

あと国民が政治に対してきちんと活動するってのは良いことだよなあ。ブラジリアの計画都市が、デモの舞台としてとても画になるのは大変興味深い。広場ってやはり政治の空間として重要なんだなあと思った。