ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

用心棒

 

用心棒 [Blu-ray]

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わーお。聞いてはいたけど『荒野の用心棒』の丸パクられじゃん。オマージュされてたシーンの嵐に爆笑した。メインの構造自体だったらそんなでもないけど、こりゃあさすがにただのオマージュじゃどーなのって話になるわなー。まさかあの床下這いずりシーンさえここが元ネタだったとは全然思わなかったよ唖然。

とはいえ黒沢明とセルジオ・レオーネでテイストは全然違うし、三船敏郎とクリント・イーストウッドでもキャラが全然違う。でまあそのキャラの違いが作品全体のトーンをちょっとずつ変えちゃっていてそれはそれで楽しい。

両者を比べて自分は『用心棒』の方が好きだなーと思うんだけど、その一番大きな理由はキャラかなー。クリント・イーストウッドも悪くはないんだけど、三船敏郎の人間臭さは親しみやすさが段違いで。あー、でももしかしたら『椿三十郎』を見てたからその分有利なのかしら……とか思ったけどドル箱三部作見てるわけだしそんなことはあるわけないのだった。

あとは舞台の描き方かなー。望遠でぎゅっと向こう側とコッチ側を閉じ込めてしまう黒沢明のカメラは、宿場町でのいざこざを描くのに大変適してる感じだよなあ。セルジオ・レオーネは広角でだだっ広い荒野を撮って欲しく、こんなちっちゃい町のいざこざにはスケールが合わなかったのかねえ、と思いました。