ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

赤ひげ

 

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うーむかっちょいい! ストーリー的にはそんなに奇をてらわず、偏屈医者の特殊ワールドに飛び込んでいく若造というメインの縦糸を敷いておいて、あとはオムニバス的に各エピソードの面白さで勝負! といった感じ。各話の繋ぎ方なんかも巧みだなーとは思うのだけれども、それらをキッチリ見せる演出がすごい。当然映画の性質上アクションやらスペクタクルやらは少なくて、回想シーンメインの会話劇になるのだけれども、それでガッツリ引き込まれるのだから参る。色情狂と怠慢の長回しとか、別れ際の橋の振り返りの繰り返しとか、モノクロフィルムの光と影でこんなに見せちゃうんだもんなあ。いやあ、すごいすごい。

にしても改めて黒沢明ってなんでこんなに面白いんだろうなあ。医者の話だからどうしてもヒューマンドラマみたいないい話にしたくなっちゃうけど、それ以前にこれどうしようもなくエンタメだよね。観れば観るほど黒沢明って監督の特徴がわかんなくなっていく感じ。やっぱり脚本がすぐれてるのかなあ。うーん、わかんねー。