中島らもが「エデンの東、おでんの西」みたいなギャグをバンバン使っていたので覚えた映画で、らもさんが口にするとなんかこうクスリでもキメてないとあんまよくわかんねーなーって感じの作品なんじゃね? とか思っていたんだけどなんじゃー普通にいい話のエンタメじゃねーかー。こんなストレートに良い話がやってくるとは思ってなかったので大変ビックリしました。
エデンをモチーフにしたこの寓話感のわかりやすさが大変効いていて、家族の愛憎という普遍的なテーマに深い味わいをもたらしているのに唸らされちゃいますね。ストーリーも丁寧に丁寧に積み重ねただけ合って、誕生日からの怒濤の破局が最高にドラマティック。いやー、ホントにちゃんとエンタメしてるなあ。こういう構造のしっかりしたストーリーテリングは本当に好きです。そしてまあ、ラストの気の利いたセリフでギャフン! と言わせる辺りもさすがとしか言いようがないですよね。いやー、あそこであの外し方ができるのはマジですごいなあ。さすが名匠って感じ。
しかしまあ、なんと言ってもジェームズ・ディーンが魅力的だなあ。マメが育つのを待ちきれない辺りの振る舞いをニヤニヤせずに見られるだろうか。こんなん感情移入不可避ですよ。