ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~

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主人公が「他人の心の声を受信してしまう。ただし発信者はわからない」という特性を持った推理もの……なんだけれども、ガチガチの推理ものではない。むしろ能力を利用にすることによって推理の前提を組み立てているようなところがあり、「この中に犯人がいる」という前提条件を短いスパンで確立させるには確かに便利。ただしあまりにも物語を運用する都合に合わせて能力が設定されているきらいがあり、厳密に推理ものとして楽しもうとするにはちょっと苦しいかなーという感じ。物語も中盤以降徐々に能力者ものに移行していくのだけれども、どっちかって言うとそっちの文脈で広義のミステリとして読んだ方が精神衛生上よろしいのではないかなあと思う。推理パートも文章や絵からヒントを思い出して選択肢を潰していく論理パズルに近く、いわゆる鉤括弧付きの「トリック」を推理する探偵を想像すると全然違う。まあ、そこら辺の前提条件さえ間違わなければ、まずまず楽しめるのかもしれないなあ。

自分はどうもこの能力を持っているのなら何故こういう行動を取らないのか、といった点が気になって気になってどうも感情移入が阻害されてしまった。あの組織のガバガバっぷりとか、さすがにちょっと擁護できない。

あと絵、塗りが大変綺麗なだけにこれやっぱエロをもっとガツンとやってもらいたいよなー、とは思う。いやまあしょーがないんだけれどももったいない。