ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

フェイクドキュメンタリーの教科書: リアリティのある“嘘"を描く映画表現 その歴史と撮影テクニック

 

最近フェイク・ドキュメンタリーをたくさん観ているのは実はこの本の影響なのだった。

まずもって冒頭のフェイク・ドキュメンタリーの歴史&年表みたいなまとめが素晴らしい。もうこれのためだけでも本を買った意味があった。基本的に教養の蓄積とかを悦んでしまうタイプで、映像の細かなジャンルの年表とか観たことがなかったこともあり、一読してかなり感動してしまった。すばらしい。

本の内容については実地の個人の体験がみっしり詰まっており、変に教科書的ではないだけにかなり頷けるところがある感じ。エゴサーチの下りとか笑う。けど予算に合わせて色々創意工夫をする、費用対効果がかなり高い、というのがとにかく徹底してあって、なるほどこの手法は小規模作品の強い味方なのだなあ、と思わされる。まあ論より証拠、付属のDVDがメイキングも含めて製作の雰囲気を正確に伝えているよなあ。とはいえ構想から9時間であの作品を仕上げてしまうそのスピード感は明らかに想像を超えてた。

しかしなー、そう考えると「クローバーフィールド」ってかなりイレギュラーな作品だったんだなあ。もう一度ちゃんと見直そう。