ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

暗号大全 原理とその世界

 

暗号大全 原理とその世界 (講談社学術文庫)

暗号大全 原理とその世界 (講談社学術文庫)

 

うおー思った以上に話が数学的な方向に行かなくてビックリ。まあこれ原本が出た時代が時代だからコンピューターで暗号をどうだこうだいうのはあんまりしないのはわかる。わかるけど、いきなり短歌とか言葉遊びとか延々繰り返すのにはマジびびった。広義での暗号、と言われれば確かにそうなんだろうけど、いやなんというか半分前提知識に下支えされた謎解きとかそういうレベルで、あーつまりそのなんだ話半分に読み飛ばしていた清涼院流水のアレは言葉遊びというよりもむしろ由緒正しき暗号の系譜なんだなーってそんな認識で良いのか。いいか。良くないか。

中盤以降のテクニカルな暗号の作り方は、ふむふむそういうやり方が、とつらつら文字面なぞるだけで実際細かく理解したわけではないけれども、なるほどそういう仕組みなのかーとなんとなくなぞった感じ。むしろ面白かったのはどうやって暗号が洗練されていったかの歴史的バックグラウンドとかのほうで、あーそうかー外交の概念が出た辺りからみたいな話を聞いてうおーなるほどなーとなる。シヴィライゼーションでスパイも導入されるしね!! そこら辺の状況を説明しておいてから、主に第2次世界大戦中の日本海軍の暗号を例に詳細な説明が入るとうわーと思いますね。でもって『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』でも使われたあの大ネタが触れられていて、ああやっぱり切り札ってのは持っていることを悟られちゃいかんのだねーと思いました。