ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

エド・ウッド

 

エド・ウッド (字幕版)

エド・ウッド (字幕版)

 

エド・ウッドの映画は全然観てなくて、ギリギリ掠ってるのは脚本やってた『死霊の盆踊り』だけなんだけど、あー、アメージング・クリズウェルって映画に出てたあの人かー。まあ別にB級映画とかカルト映画とかが特別に好きなわけじゃないから、この映画を観ても進んで見に行こうって気にはならないけどね!

なんといってもベラ・ルゴシが大変印象深い映画ですね。薬漬けになりながらも、深夜の冷たい池で演技をするプロ根性には脱帽だし、その後の監督の謝罪も感涙モノ。映画を作ることへの業やら信頼やらがごちゃ混ぜになっていて、うーんたまらんなあ。かつてのハリウッドスターが老いてドラッグ漬けでひとりぼっちでという境遇は、背後にホラー映画の凋落も当然敷かれているわけで、ティム・バートンはホント好きだったんだろうなあと思います。

一方ベラに対してエド・ウッドも、ジョニー・デップがエクセントリックな役を大変うまく演じていて全然負けていないぞって感じ。テンションが高まって女装で監督する下りとか、わけのわからんリアリティが溢れていて良いよね。結局映画はろくでもなくてヒットもしなかったわけだけれども、とにもかくにも何かを作ろうとして行動するその向こう見ずなエネルギーはすげー伝わってくるし、それを描く監督の視線が大変味わい深い作品でありました。いやまあ、これを冷笑して切り捨てるのは簡単だけどね……