ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

エロマンガ表現史

 

エロマンガはなんだかんだドップリ浸かってきた表現ではあるし、この本に取り上げられている技法のいくつかは、リアルタイムでその変化を見てきてもいるので、なかなか興味深い。というか、道満晴明なんかが資料として引用されていると、なんかこーだいぶ隔世の感がありますな。巨乳ばっかり書いてたもんな……

エロマンガ表現史、と銘打たれてはいるものの、意識してエロマンガ以外への影響の波及もかなり描かれており、やっぱりそこら辺がポイントだよなーとも思う。エロマンガでバリバリ活躍されていたマンガ家が、一般誌で原作付きの作画をやっているのを見るとちょっとションボリした気持ちになることもあるけれども、まあそれも大きな流れの中で仕方のないことなのかもしれん。

例えば一時期の大食いマンガの恍惚表情とかは、エロマンガの感情表現の進歩が直接影響してそうだしなあ。改めて考えると、セックスって「快感」という直接読者に伝えることのできないものをいかにして伝えるか、という高度な概念をベースに進化してきているわけで、そこで新たな表現技法が探求されるのは必然か。

中に挟まる直接のインタビューも、短いながらなかなか興味深い話が聞けて大変良かった。ちゃんと聞くべき人に聞いている感じがしていいよね……