え、これ「アンストッパブル」と関係ないの? まんまそれっぽい内容だよねえ。黒沢明が原案に入ってるけど、脚本が改編されたそうで、一体どのくらいニュアンスが残ってんだろうなあ。刑務所から出て自由へと旅立ったはずの電車の中がやはり密室、というシチュエーションは大変気が利いている感じがするし、その中で人間性が剥き出しになる展開はなかなかの迫力で「うおーなるほど」と見入ってしまったけどね。
しかし、ラストで急に自己犠牲に走るラストはどうなんだろう。なんとなくそっちの方にストーリーを引っ張れなくもないとは思うんだけれども、もう少しうまく繋ぐことはできなかったんだろうか。
あとまあ、全体的にちょっと偶然性の比率がでかすぎて微妙ではあるよなあ。早いと言っても、周囲は雪なワケだし、まあなんとか飛び降りようとかするんじゃないの普通? 原則の理屈もよくわからんし、連結を切り離せるのも「今更!?」という感じだし、ツメが甘い感じがスゲーする。機関車が暴走する……まではまあ、偶然に偶然が重なっただけだからいいんだけど、そこに女性がたまたま乗り合わせていたとか、うーん、やっぱりちょっとやり過ぎな気がするなあ。