ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ドッグ・ソルジャー

 

ベトナム戦争帰還兵ものだけれども、あんまり名前聞かないよね。内容的にはいかにも時代の空気がてんこ盛り……という感じで楽しかったです。ヘロインを捌くためにLAに行って、そこで金持ち夫婦とヤクをやる展開も面白かったけど、そっからヒッピーのコミュニティ跡に行くのが超「いかにも!」という感じで爆笑してしまった。

最初、記者側のキャラクターを主人公として行くのかな……と思ったら、バトンを渡された帰還兵側に視点が行くのは捻った筋書きよねえ。でもって、ヘロインを売ろうとかつての伝手を渡り歩く内に、帰還兵がどのようなパーソナリティなのか、というのがちょっとずつ伝わっていく展開が、なるほど面白いなあって感じ。

でもってそれと対比して、記者とその妻のカップルの意味合いが出てくるのが、脚本的にはなかなか良くできてるよなあ。普通の良妻としての生活の中で薬に依存しているヒロインが、刺激的な逃亡生活&ヘロインに目覚めて性格が変わっていくのは、その美貌も相まって大変背徳的。全てを投げ捨てたはずの記者が、それを見てスッと日常に戻ろうと決断するのもなかなか面白い展開ですね。