ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アンビュランス

 

あ、はい。オレこれ好きです。マイケル・ベイってやっぱこういう映画上手いよなあ。

『ペイン&ゲイン』がなんか知らんけどスゲー好きでときおり見直しているんだけれども、見れば見るほどキャラ付けがうめーなーと唸らされるんだよね。もちろん個性派俳優が揃ってるから下駄が履かされてる部分もあるんだけれども、しかしあの短いセリフでキッチリキャラを印象づけてるのほんとすごいよなあ。

でまあ、この映画も『ペイン&ゲイン』っぽいって噂をちらほら聞いてたんだけれども、まあ似てると言えば似てるかな……? まあ、向こうは筋肉馬鹿を通じてアメリカ社会を描くという、大変知的なことをやっているけれども、こっちはエンタメよりのワンシチュエーションの人間ドラマで、印象としては全く違うよねー。

いや、「救急車で殺しては生けない人間を人質にして逃走劇をやる」というのはバツグンに冴えたアイディアで、外と中のドラマを並列で走らせながら、それぞれ立場の異なる人間の振る舞いを描く……というのはもう最高に素晴らしくて、大満足だよね。趣向を優先して多少苦しいなーと思うところもあるけれども、これだけ描きたいものが明快だったら別にどーでも良いよなーと思う。ただ大事なのは、ワン・シチュエーション的な連続した時間の流れで、回想シーンとかほとんどないのに、それでもそれぞれの人物の生き方を深く彫り込む人間ドラマに焦点が合ってるところだよなあ。保安官の回想シーンとか、いやはや、ちょっと泣けちゃいましたよ。

無駄に車がクラッシュしてたりして馬鹿っぽい印象もあるけどさ、やっぱこれちゃんとした映画ですよホントに。