ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ディック・ロングはなぜ死んだのか?

 

まあ「スイス・アーミーマン」よりもこの話の方がわかりやすいよなあ。っていうか監督はアラバマ州出身なのねーなるほど。たぶん土地に住んでいる人間ならではの描写になってるよなー。南部国旗とか、FOXのさりげない出し方、バーの場末感、etc……でもその一方で女性のカップルが普通に(まああれを普通といって良いのかわかんないけれども)入れる辺りのバランス感覚が、あーなるほどこの監督だなあと思う。

っていうか、コレ立て付け自体がコーエン兄弟のミステリっぽいんだけれども、そこから急展開してこういう人間ドラマに旋回するのは面白いよなー。場当たり犯罪が失敗する悲劇としてはむしろ「ペイン&ゲイン」を連想する。あちらはアメリカという国の悲劇を喜劇的に表現してたけれども、こっちは逆で動物性愛の結果というある種の喜劇を悲劇的に表現している感じ。他者にとっての喜劇が当人にとっては悲劇、ってやつよな。

いやまあ話の筋としては予想と違ったところに落ちるのが結構ガッカリ……でもあるんだけれども、あーこの映画はマイノリティの悲劇をストレートに描いてんだな、と思うとなんかめちゃくちゃ納得感があるんだよなー。映画のようにスマートに行動できない人間が、自分の中の弱さを抱えつつ生きている日常を描いているワケで、あーやっぱりこの監督はすごいなあと思いましたよ。