マイアミ。『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 』の舞台にもなったマイアミ。なんなんだこんなポンコツ事件ばっかり起こってるんだマイアミ。やべーぞさすがアメリカのチンコだぜマイアミ。
なんというか、犯罪ドキュメンタリーって大体そこから何かしらの教訓みたいなのを見出さなきゃなーって気持ちで読み取っちゃったりするものだけれども、この作品からは全然そういうのを感じない。登場人物がとにかくアホ。ドラッグ！ 筋肉！ 金！ 名誉！ 『ペイン&ゲイン』で「いやーさすがにこういうアホな人間とかいないでしょ誇張でしょ」とか思ってたけど、オレだいぶマイアミを甘く見てたわ。マイアミやべー。
ＭＬＢがドラッグスキャンダルで巨額な金が動いて球界のナンバーワン選手が捕まって、って普通に考えたら超ヤバいシリアスドキュメンタリーになるはずなのに、マイアミ時空で物語が語られるもんだからもう全然深刻な感じがしない。元ＦＢＩ捜査官もナイスバディのナースと不倫しちゃうよなーそりゃあマイアミ。
あとそういうマイアミ時空を、子役の再現ドラマがこれ以上なく適切に表現していて、もうこのアイディアだけでこの作品は意味があると思う。最初は「こんなスキャンダルを子供に再現させるなんて……」って若干ひき気味だったけど、見ていくとあーこれは子役で再現した方が事件の本質をあぶり出せるなーとさえ思う。
そしてラストで子役たちがやる野球の眩しさよ……エンディングロールのＮＧ集含めて、もう子役のドラマを見れるだけでこのドキュメンタリーを見て良かったと思えてしまう。いやー、マイアミすげーわ。
